【切り上げ剪定】ホルモン重視“切り口の面積は大きく”立枝あると癒合進む
【令和の教科書 Yoshida Style】
これからの“みかん技術”
みかん剪定(切り上げ)
植物ホルモン
~ 2024年03月13日
(R6.2.9 切り上げ剪定)
みかん管理
青島みかんです。
ホルモン重視の
切り上げ剪定です。
短い鋸で進めます。
本来なら剪定バサミできれば
赤線のように
真っ直ぐ切ることができます。
切り口の面積は
大きく切るが正解です!
赤線のように切ると
ホルモンが結合しやすいのです。
主には樹皮を動くからです。
切り口の面積を
小さく切ると切りやすい反面
癒合が遅れます。
剪定バサミは
手首を傷める心配があるので
なるべく使わないようにしています。
太い枝の場合は大変です。
鋸切りは癒合が遅くなるので
切り口には癒合促進剤の
バッチレートなど塗布剤を塗ります。
鋸で小枝を切る場合は
面積を小さく
切る方が早く切れますので
普段はこの切り方をしています。
(切り上げ剪定)
切り口が癒合することで
ホルモンの活性化が図れます。
ホルモンが
動くということは
樹勢、花芽、根も
いい状態が保たれます。
切り口の面積は大きく
立枝のギリギリで切り上げることで
立枝から供給されるオーキシン
根っ子から供給される
サイトカイニンが
結合しやすい状態が作られます。
癒合が早まります。
その状態で
癒合促進剤を塗れば
更に癒合が早まります。
また、間引き剪定
(切り下げ剪定)のように
立枝を切る剪定では
癒合が進みません。
何も塗らずに
そのままにすると
病気が入り込みやすいです。
癒合促進剤を塗ったとしても
完全癒合は難しくなります。
立枝を切る剪定は
一次的に樹勢が落ち着いて
良いみかんが成ることもありますが
長期的にはホルモンが弱まり
寿命を縮めたり
隔年結果を
酷くすることもあります。
一番見えやすいホルモンが
切り口の癒合です。
窒素が多すぎると癒合も遅れます。
ホルモンが
正常に動かなくなります。
とにかく
樹はデカく
果実も大きくして
収量だけを考えるなら
窒素を多く撒いてもいいでしょう。
収量ではなく
寿命や品質・体質
隔年結果などを考えるなら
植物ホルモンを優先した方が
効率的ですね。